サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江 連載コラム 暮らしを彩るWatashiiro 第11回「しあわせのお茶時間」

しあわせのお茶時間

少しずつ日差しも柔らかになり雪解けが始まると、もう弥生の季節。いわゆる上己の節句“お雛祭り”の歌が聞こえてきます。また南のほうからは花の便りが届くようになるのもそろそろですね。

こんなにうれしい季節にはゆっくりとどこにもないお茶の時間はいかがでしょう!
お茶は幸せのひと時を過ごすのにぴったりな飲み物です。
あなただけの大切な時間に、とっておきのお茶を入れてみるのはとっても素敵だと思いませんか?

実はお茶というのは、紅茶、日本茶、中国茶……すべて同じお茶の木から摘んだ葉っぱなのです。ではなぜこんなにも味や色、香りまで違うものが生まれるのかというと、その製造工程・発酵の違いで分けられるという事です。なんだか不思議ですね。
そもそもお茶の木の故郷は中国雲南省からチベット・ミャンマーにかけての山岳地帯と言われ、そこに自生していたお茶の葉はずっと古く、長い間不老長寿の薬として飲まれていたとか……。その後時代が進み一般化しては行きましたがしばらくは高貴な人たちの特別な飲み物だったという事です。

こんなにも歴史の長い、特別のお茶が今では簡単に手に入るのですもの、せっかくですからお気に入りの器でいただいてみるのも幸せの発見かも。
いつものお茶がぐっとおいしく特別な飲み物に変わるはず!

例えば日本茶なら湯呑。ちょっとエレガントに白磁のお茶器、グリーンが映える織部の器、少し大ぶりの焼き締めの器、絵付けが素敵な有田焼や九谷焼……まだまだたくさんありそうですが本当はこんな風に型にはまらなくてもいいのです。
大好きなマグカップだって蕎麦猪口だって、ガラスのカップでもいいのです。

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特別に選んだ器でゆったりとリラックスして幸せな時間を過ごすことが大切!最高に贅沢なお茶の時間となるのです。もちろん紅茶だって、中国茶だって同じです。
どこにもない幸せな時間はご自身で探したいもの。

大好きなカップを一つ見つけて弥生の季節は素敵なお茶の時間を過ごしてみましょう。

サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江
監修
サロン・ド・テーブルUmemoto
代表 

梅本 光江

学生の頃から花の美しさに魅せられ華道を学ぶ。
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。