アートセラピーサロン ま・れうれう 心理カウンセラー・絵画療法士 松谷桂子 連載コラム 第10回「アートカウンセリングとの出会い」

アート分析でどんな自分と出会えるの?

初夏の陽射しがキラキラと降り注ぎ、深緑が眩しい季節の到来。心が解放されて、ウキウキします。
アートセラピー&カウンセリングサロンま・れうれう主宰松谷桂子です。
今回はアート分析でどんな自分と出会えるの?についてお話をしますね。
はじめに、アートセラピーでは、そもそも絵を描くっどんな行為や意味なのかですが、私達が学校で習ってきた絵を描く美術や工作の時間とは全く違うものなんです!
上手く描くことや評価をすることでなく、その線や色の中にあなたの人生のすべてが内包されている自己表現です。
大切なことなので、もう一度、お伝えします。絵の中にあなたの人生のすべてがあります!それがアートセラピーです。
それらは、あなたが気づき意識していることからまだ意識していないところにある心の物語まで、ぜーんぶ、表現されているのがアートセラピーを設定した環境で描く描画です。

幼稚園や小学校の講演でお子さんの絵をお母様と一緒に見て、子育てのコメントをした後、「親子のやり取りを見られていたみたい」とか、「子供に会ったことありますか」とか、「よく当たる占いみたいでこわい」という感想を頂きます。笑
それは、お子さんが絵に素直に描いてくれているから受け取ることができるし、また、それを安心して描く家庭環境があるという充たされている心であるという大前提があります。

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アートセラピーはまず、安心し、心を解放していく場が必要なんです。
だから、絵を描くことができれば、その問題は6割は解決へ向かっているはず。
では、アート分析でどんな自分に出会えるのか?というお話にもどっていくと、まず、あなたが自分に対してどんなイメージを持っているかのセルフイメージやあなたが自分をどのようにあつかっているかです。
1、あなたがいる環境と対人関係、家族関係、あなたがあなたの人生をどのように見て認識しているか
2、あなたはどんなことを解決したいと思っていて、どんな人生を望んでいるか
3、あなたはどんな才能や個性に溢れいるか
です。

ユング心理学は心の深いところまで掘り下げていくため、あなたの人生がそこに表現されていくという見方をしてます。
絵の中にすべてがあり、絵の中にたくさんの可能性があることを信頼していく。
このことがアートセラピストの在り方になります。
絵には、あなたの人生の設計図があるのです。
以前、わたしがアートセラピーを学んでいたとき、師匠から二つの課題がだされました。その時のわたしの口癖は、何事もなんでもいい、みんなと同じでいい、どっちでもいいでした。
もうね、無意識に反応していたから。
何、たべたいのと聞かれてもなんでもいいと返答してました。それを禁止されました。
次に、自分の感情を味うことでした。「あなたはいま、どんな感じなの?」という問いに答えること。
あなたはどうしたいの、何がしたいのではなく、あなたはいま、どんな感じ、感覚なの?ということ。
この問いも、わたしは、師匠に問われるまで、誰からも質問されたことがありません。
そもそも、それを聞いてあなたはどうしたいのか?がわからず、心がザワザワしました。それは、その問いには、正解がないからです。
そして、師匠はわたしに「あのね、けいちゃん、人生をなんとか自分でよりよくしたいだよね。自分がコンビニでジュース買うときに何が飲みたいかもわからないのに、そんな些細なことさえも周りに流して決めないでさぁ、仕事のことや結婚相手や人生の大切なことを自分を信頼し、決められるはずないよ。だから、今からなんでもいいは禁止ね。」
とあっさりとドヤ顔で言われ、途方にくれました。
今、何故、そんなことを課題にだされたかは、絵の中にたくさんヒントがあり、その一つを解決するための問いだということは理解できますが、その時は、大パニック。一見、絵となにも関連がないことさえも、あなたの人生に繋がっているのです。そんな、一つ一つのプロセスを歩く道標が絵に描かれいるのです。
アートとは、どんな人にとってもわたしはその人の人生が表現されていて、その豊かな可能性を共に共感し、共鳴し、意識化してその人がそれらを周りに与えていくための地図だと思っています。


アートセラピーサロン ま・れうれう 心理カウンセラー・絵画療法士 松谷桂子
監修
アートセラピーサロン「ま・れうれう」
心理カウンセラー・絵画療法士 

松谷 桂子

学校・幼稚園での講演会や子供の絵画分析、企業向けカウンセリング講座、コミュニケーション向上研修会、リスナー教育などを行っている。メディア取材として、のりゆきのトークDE北海道の心理テスト「今日のア・タ・シ」の監修や、道新オントナにて心理テストの監修、ケイコとマナブ(情報誌・リクルート出版)の心理テストの監修など各メディアからの評価も高い。