サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江 連載コラム 暮らしを彩るWatashiiro 第22回「冬から春へ…如月の夜」

冬から春へ…如月の夜

外はまさしく極寒……北国の2月はまだまだ厳しいのです。そんな2月、別名は如月(きさらぎ)そして2月を代表とする花は梅の花といわれています。 “人生の一番辛い時を支えてくれるのが本当の友”という意味から「歳寒三友」と呼ばれている松竹梅。
そしてこの梅は植物の中の品位が高いといわれる「四君子」の一つにも数えられているほどです。 2月冷たく寒い空の下で凛と花を咲かせてくれる梅の季節、私たちにはもう一つ残していきたい行事があります。

暦の上で立春と呼ばれる前日、節分の行事です。節分はかつて“せちわかれ”と言われた季節の分かれ目で、その日を境に春が来るとされているのです。
節分の日には鰯の頭を「陽木」と言われる柊(ひいらぎ)の枝に刺して玄関に下げ、チクチクの棘と悪臭で魔物を家に入れないおまじないをしたり、その夜には豆まきをして鬼を払い、新しく始まる一年(春)を迎える行事としてきました。
この節分の豆まきは古く中国から伝わったものと言われていて、炒った豆を一家の主人、または年男がまき、家族で数え年の歳の分だけ食べると、病気にならず健康でいられるというのです。
私も幼いころ、まだ元気だった祖父、父・母そして妹と私家族5人で、時には叔父やいとこたちもいてにぎやかに豆をまき、どうして歳の数だけしか食べられないのだろう…と思いつつも楽しい夜だったことを懐かしく思い出します。
今では……この鬼、もちろん病気や災難あらゆる禍の元であることには違いがないけれど、きっと目には見えない自分の中に潜んでいる“心の鬼”も退治したいと願うものなのかなーなんて思ってしまいます。

それぞれの家庭で、それぞれの立場で、様々な形の節分の豆まきがあることでしょう!
今年は誰が鬼になるのか、楽しい豆まきで無病息災お祈りしたいですね。

凛とした白梅のつぼみを眺めながら寒い冬から目覚める春の日を、先人から伝えられた節分の行事としてたっぷりと楽しんで過ごしたいと思います!

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サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江
監修
サロン・ド・テーブルUmemoto
代表 

梅本 光江

学生の頃から花の美しさに魅せられ華道を学ぶ。
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。